こんにちは、宮比ひとしです。
本日は、村上春樹『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』についてご紹介します。
一目惚れしたときに読む小説

あなたは、すれ違いざまに一目惚れしたことはありますか?
宮比は若かりし頃、こんな経験をしたことがあります。
ある日曜日の、ひどく混雑した近所のホームセンターでの出来事でした。
遠く離れたところにいるにも関わらず、スポットライトで照らされたかのように、宮比の視線はその人に釘付けになってしまいました。
なびく黒髪、白い素肌、すらりとしたスタイル、颯爽と歩く姿。
近づくにつれ、胸の鼓動が高鳴ります。
少しでもいいから話をしたい……普段は自分から他人に話しかけようなど微塵も考えつかないのに、そのときだけは違いました。
口を開きかけ、すれ違いました。
男の人でした。
しかし、未だに忘れられず鮮明に脳裏に焼きついているほど衝撃を受けたのは確かです。
あなたもそんな経験ありますよね。
そんなあなたに一目惚れしたときに読む小説をおすすめします。
本日のよりみちブックはこちら。
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』

(講談社文庫『カンガルー日和』に収録)
作者…村上 春樹
ジャンル…恋愛
ボリューム
難易度
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』登場人物

僕
ある女の子を一目惚れした青年
100パーセントの女の子
原宿の裏通りですれ違った女の子
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』あらすじ

4月のある晴れた朝。
原宿の裏通りで、100パーセントの女の子と僕はすれ違った。
綺麗でも、好みのタイプでもない女の子。
素敵な服でもないし、寝ぐせはついたまま、歳もおそらく30に近いはず。
しかし、50メートルも先から分かっていた。
彼女が僕にとって、100パーセントの女の子なのだと。
30分でもいいから彼女と話がしてみたいが、どんな風に話しかければいいのだろうか?
何歩か歩いて振り返ったとき、彼女の姿は人混みの中に消えていた。
今ではどんな風に話しかけるべきだったか、僕には分かっている。
その科白は「昔々」で始まり、「悲しい話だと思いませんか」で終わる……
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』作者

村上 春樹(むらかみ はるき)
1949年1月12日-
日本、京都出身
小説家、文学翻訳家
早稲田大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を開く。
その後、経営しながら執筆した『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞しデビュー。
日本国外でも人気者で、現代アメリカでも大きな影響力をもつ作家の一人だと言われる。
翻訳も精力的に行い、スコット・フィッツジェラルド、レイモンド・カーヴァー、トルーマン・カポーティ、レイモンド・チャンドラーほか多数の作家の作品を訳している。
代表作…『風の歌を聴け』『ノルウェイの森』『1Q84』

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『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』考察

この作品は、すれ違いざまに一目惚れしてしまう話です。
美人や好みのタイプというわけではないのですが、主人公は100パーセントの女の子として確信しています。
話しかけたかったけれど、それは叶わず。
けれども、どんな風に話しかけるべきだったかを妄想し、物語仕立てで再現します。
その内容は非常にユーモアがあり、あなたが同じ境遇であるならこんな切り口があるのかと感心するかもしれません。
以上、一目惚れしたときに読む小説として村上春樹『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』をご紹介しました。
本日は最後までお読みいただきありがとうございます。
それでは、素敵なよりみちライフを。