こんにちは、宮比ひとしです。
この記事では、高橋留美子のラブコメ漫画『うる星やつら』に登場する「かわいい女の子キャラクター・ベスト9」をランキング形式で紹介します。
『うる星やつら』の特徴・あらすじ、作者である高橋留美子の経歴や作風、かわいい女の子キャラクターの名前、初登場タイトルをまとめました。
『うる星やつら』とは
『うる星やつら』は、浮気者の高校生と宇宙人の女の子が引き起こすドタバタ劇を描いたSFラブコメ漫画です。
1978年、高橋留美子が当時大学生であることから、短期集中連載作品として「週刊少年サンデー」に初掲載。後に大学を卒業し、1980年(第23話「トラブルは舞い降りた!!」)より週刊連載となり、1987年まで続きました。
連載当初は、諸星あたるとラムが宇宙人や奇怪なキャラクターと出会い、ドタバタギャグを織りなす回が多かったのですが、物語が進むにつれ、ラブコメを基軸に置いたり、サブキャラクターが中心となる話が増えていきました。それに伴い、基本的には一話完結であったものが、2話3話とまたがるストーリーが多くもなりました。
ドタバタギャグ漫画の金字塔とも言える『うる星やつら』は、とにかくユニークなキャラクターが多数登場します。主人公である諸星あたるは、様々な災いを呼び寄せる運命とあるように、SF、怪奇、スポコン、歴史など幅広いジャンルのキャラクターが現れては、せわしなく暴れ回ったり、トラブルを引き起こします。
後半は飽和状態となり、主役クラスのキャラクターが鳴りを潜めることもしばしば。そんな、おもしろおかしいキャラクターのオンパレードが作品の魅力です。
テレビアニメ、ゲーム、パチンコなどと多用な形でメディアミックス展開されました。
また、2022年に二度目のテレビアニメ化。
現在放送中ですが、映像やテンポは令和版としてリニューアルしつつ、部屋の内装や黒電話など昭和の雰囲気はそのまま残しと、いい匙加減に仕上がっています。
4クール予定ですので、厳選したキャラクターやエピソードとなるでしょう。
ある日、諸星あたる(もろぼしあたる)が帰宅すると、家の前に人だかりができていた。
不思議に感じながら居間へ向かうと、胡坐をかいた大きな鬼。
鬼はインベーダーであり、地球を侵略するにあたり出した条件が、コンピューターで適当に選んだ地球人と鬼ごっこで勝負するというもの。
そして、鬼ごっこの地球人代表として選ばれたのが諸星あたるだった。
勝負の相手は鬼族の女の子、ラム。
10日が過ぎるまでにラムの角を触れば勝利となるが、空を飛べるラムの前に無力だった。
9日が経過し、残すところ1日となった失意の中、諸星あたるのガールフレンドである三宅しのぶ(みやけしのぶ)が、勝負に勝つことができたら結婚することを約束する。
しのぶとの結婚に、俄然として闘志が湧いてきた諸星あたるは、見事ラムの角をつかむことに成功。
しかし、角をつかむ時に発した結婚するという言葉が、ラムに対してのプロポーズと誤解されてしまう・・・
高橋留美子とは
作者である高橋留美子の経歴、作風について紹介します。
高橋留美子(たかはしるみこ)
1957年10月10日-
新潟県生まれ
漫画家、「有限会社るーみっくプロダクション」代表取締役
経歴
高橋留美子は、新潟市中央区古町で2人の兄がいる末娘として生まれました。産婦人科医院を営む父の高橋光雄は、医学者でありながら、「高橋卯木」の俳号を持つ俳人と、河童をテーマにした水墨画を描く画家の顔を持っていました。
幼少期に兄が読んでいた少年漫画がきっかけで興味を持ち、中学生の頃には「週刊少年サンデー」や「月刊漫画ガロ」などに自作漫画を投稿するようになります。高校時代に同級生の近藤ようこと共に漫画研究会を設立。高校卒業後に上京し、大学に通いながら同人作家としても活動し、目白花子(めじろはなこ)と漫画研究会「(没)」を立ち上げます。
時期は異なるものの、漫画研究会を共にした二人は漫画家となりました。近藤ようこの代表作は、『見晴らしガ丘にて』『水鏡綺譚』。目白花子の代表作は、『東京バンパイヤ』『恋の山手線』です。
「(没)」の会誌『びびっと』で作品を発表する一方で、小池一夫劇画村塾(こいけかずおげきがそんじゅく)に入学し、第1期特別研修生として教えを受けました。
大学在学中である1978年、投稿した『勝手なやつら』が第2回小学館新人コミック大賞少年部門佳作に選ばれ、同年「週刊少年サンデー」にて『うる星やつら』の連載を開始します。始めは不定期連載でしたが、大学卒業と共に専業の漫画家として執筆活動するようになりました。
以後、『らんま1/2』『犬夜叉』『境界のRINNE』など長年に渡って、多くの人気作品を手がけ、少年誌での女性漫画家の地位を確立しました。また、活躍の場は少年誌だけでなく、青年誌においても『めぞん一刻』『1ポンドの福音』など掲載し、幅広い読者層に支持されています。
また、2020年に芸術文化分野において優れた業績を挙げた人に送られる紫綬褒章を受章。
作風
デビュー作となる『うる星やつら』のような、ドタバタギャグとラブコメを主体とした漫画作品が多いものの、大人の恋愛を描いた『めぞん一刻』、バトル要素を取り入れた『らんま1/2』、シリアスホラーの『人魚の森』と、高橋留美子は様々なジャンルを扱っています。
元々は兄の影響もあり、幼い頃から少女漫画より少年漫画にふれる機会が多く、影響を受けた漫画家として、赤塚不二夫(あかつかふじお)、藤子不二雄(ふじこふじお)を、好きな漫画家としては、池上遼一(いけがみりょういち)、ちばてつや、諸星大二郎(もろぼしだいじろう)、花輪和一(はなわかずいち)、吉田戦車(よしだせんしゃ)、中川いさみ、伊藤潤二(いとうじゅんじ)、手塚治虫(てづかおさむ)、水島新司(みずしましんじ)の名を挙げています。
このことからも、ギャグ、シリアス、スポーツなど、ひとつのテーマに固執することなく、幅広く興味を持っていることがうかがえます。
デビューしてから今日に至るまで、週刊誌というハードな環境の中、第一線で活躍し続けている高橋留美子は生ける伝説とも呼べます。当然、いくら大御所と言えども人気がなければ打ち切りもありえますので、面白い漫画を描き続けることが前提にあるわけですが、他にも抜きん出ている才能が2つ挙げられます。
まず1つは、体力があること。高橋留美子の公式ツイッターでは、タイムスケジュールを公開しています。
あくまで作画期間とのことですが、2日間で3時間の睡眠時間となっており、とても60歳過ぎとは思えない並々ならぬ体力がうかがえますね。
高橋留美子自身も漫画家にとって大切なものは何かとの質問に、体力と挙げております。
次に、速筆であること。
高橋留美子の伝説的なエピソードとして、『うる星やつら』の原稿を27時間で完成させたことがあると目白花子は述べています。
他、『らんま1/2』では毎週16ページを2日、『犬夜叉』では下描きとペン入れを合わせて2日、1ページにつき1時間で完成させています。
週刊連載をかかえる通常の漫画家の場合、1日目にプロット、2日目にネーム、3日目に打ち合わせ、4日目に下絵・背景作画、5日目にペン入れ、6日目に原稿完成、7日目に休養。と、このような週間スケジュールを組みます。もちろん漫画の内容により作業量の差はございますが、それを27時間でこなす高橋留美子は、驚異的なスピードであることに違いありません。
また、高橋留美子の特徴として挙げられるのが、ポーズや擬音語です。主にギャグ・コメディシーンで多用され、笑いのスパイスとして効果的に演出されています。
具体的には、問い詰められたり、吹き飛ばされる時に見られる中指と薬指を曲げたポーズ。これは「るーみっくポーズ」「るーみっくサイン」「ちゅどーんポーズ」などと呼ばれ、古くからの伝統的なポーズですね。
擬音語では、『らんま1/2』の天道早雲が怒って妖怪変化する時の「どんどろどろどろ」や、踏み潰された時の「ぎゅる」、殴られた時の「みしっ」などがあります。
さらに、独特で魅力的なキャラクター造形も特徴的です。
抱きつきながら現れたり、パンティーをこよなく愛していたりと、変態的かつ欲望に忠実なキャラクターが多数登場します。これらはギャグ要員として、多大なる功績を称えられますが、中でも高橋留美子の描く女の子キャラクターは、ヒロインだけでなく、脇を固めるサブキャラクターも魅力に溢れています。
女の子キャラクターの特徴として、プロポーションとリアルな感情表現が挙げられます。
胸が大きく、腰のくびれがあり、とてもプロポーションが良いです。
裸体シーンも描かれ、サービスショットの意味合いもあるのでしょうが、ドタバタとしたシーンに多く登場することから、比較的にいやらしさはあまり感じられず、ほどよい可愛さが表現されています。
ちなみに女性のプロポーションのモデルは、高橋留美子自身とのこと。なるほど。
次に、少年誌でありながらも、女性作家ならではの視点で描かれているリアルな感情表現。
一見、お淑やかで清楚な容姿の女の子キャラクターが、主人公に対して嫉妬して、平手打ちしたり、爪でばりかいたりします。
ラブコメ漫画だと、他の女の子キャラクターと主人公を取り合う展開はよくありますが、女性の嫉妬深い部分を前面に推し出す表現は、なかなか男性作家では描き切れません。
よく言えば感情豊か、悪く言えばヒステリックなのですが、こういったありのままの感情を描くことで、より深みのある「かわいい女の子キャラクター」に感じられるのです。
うる星やつら、かわいい女の子キャラクターランキング
高橋留美子のラブコメ漫画『うる星やつら』に登場するかわいい女の子のキャラクター・ベスト9をランキング形式で紹介していきます。
ルール
・『うる星やつら』原作に登場するキャラクターが対象。
・女の子のキャラクターであること。(性別が変化するキャラクターは、元の性別を基準とする)
独断と偏見によるランキングではありますが、あなたの推しウル(推してるうる星やつらの女の子キャラクター)は、何位にランクインするか予想しながらお楽しみください。
なお、以前に投稿した「高橋留美子、かわいい女の子キャラクターランキング・ベスト9」において、本作のヒロインであるラムはランクインしているため、殿堂入り扱いとし、今回のランキングからは除外しております。
興味がある方は、こちらをどうぞ。
うる星やつら、かわいい女の子キャラクター・ベスト9
名前 | おユキ |
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初登場タイトル | お雪 |
『うる星やつら』ランキング9位のおユキは、雪女のかわいい女の子。
原作の初登場は第7話「お雪」
海王星の女王であり、ラムの幼馴染の宇宙人です。
通常の普段着は雪女らしく、白い着物を身にまとっていますが、ハイヒールや露出度の高いフィットスーツのような恰好をすることもあります。
また、氷のようにカチコチとした髪質が特徴的。頭突きでもされたら、ひとたまりもないでしょう。
オーソドックスな雪女設定と異なる点として、暑さが苦手ということはありません。
湯気がたつ飲み物を平然と飲んだり、風呂に入ることも抵抗なし。
性格は一見すると口数が少なく控えめな印象を受けますが、怒らせると容赦はありません。瞬く間に冷気や氷を武器に氷漬けにされてしまいます。
基本的に『うる星やつら』に登場するキャラクターは、男女とも身体能力が高くタフですが、その中でも強キャラクターとされるコタツネコ、弁天、藤波竜之介に勝利していることから、作中最強ではないかと思われます。
また、大福帳(売買の勘定を記した元帳)を持ち歩き、冷気の出る風鈴やシャーベットとして食べられる鳥を販売したりと、商魂たくましいキャラクター。
弁天いわく「筋金入りのドケチ女」、ランいわく「冷血商人(あきんど)」。
名前 | サクラ |
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初登場タイトル | あなたにあげる |
『うる星やつら』ランキング8位のサクラは、巫女であり養護教諭のかわいい女の子。
原作の初登場は第4話「あなたにあげる」
古参キャラクターの一人であり、諸星あたると偶然出会い、あまりの悪相からお祓いすることとなった巫女として登場。
その後「妖花・サクラ先生」より友引高校の養護教諭として再登場します。
巫女・養護教諭のため、巫女装束や白衣を身にまとっていることが多いです。
また、二頭身でお地蔵様のような伯父の錯乱坊(チェリー)、さらにチェリー瓜二つの母を持つものの、サクラ自身は似ても似つかず、スタイルのいい長身美人。
『めぞん一刻』の音無響子を少々きつくしたような外見をしています。
幼い頃から病弱であったものの、諸星あたるのお祓いをきっかけに、サクラに憑りついていた妖怪がいなくなり健康を取り戻します。
以降は、諸星あたるに抱きつかれたりする度に殴ったり、蹴り飛ばしたりと怪力要素が加わりました。
チェリーと同様に霊能力がアダとなり事態を悪化させたり、死神を呼び寄せたり無責任なこともありますが、養護教諭らしく生徒の悩みを真剣に聞いたり、相談にのるなど優しい一面が魅力的。
普段は気強いイメージですが、海で水着を無くしてしまった状態で、諸星あたると面堂の二人が迫ってきて泣いてしまうシーンがあり、かわいらしいですね。
他の特徴としては、巫女であるためか「〜じゃ」「おぬし〜」など、お爺ちゃん言葉で会話。
また、痩身の見た目とは裏腹に大食いキャラ。ここはチェリーと似たようです。
名前 | ラン(蘭) |
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初登場タイトル | 体育祭危機一髪… |
『うる星やつら』ランキング7位のランは、ラムの幼馴染のかわいい女の子。
原作の初登場は第55話「体育祭危機一髪…」
ふわりとカールした赤髪にフリフリのシフォンドレスをまとい、女の子らしい恰好のキャラクターです。
制服姿で友引高校へ転入したり、おユキや弁天同様に露出度の高いビキニになることもあり。
また、口づけによって相手の若さを吸収する能力があります。
性格的な特徴としては、何といっても二重人格なところです。
平然はゆったりとした口調で、一人称を「ランちゃん」とするブリッコ気質ですが、怒ると目は吊り上がり、口元を大きく開き、牙をむき出しにします。
言葉遣いも荒くなり、一人称も「ワイ」や「ワシ」に変化。
このあたり好き嫌いの分かれるキャラクターかと思いますが、幼い頃にラムのイタズラに巻き込まれては理不尽な理由で母親に怒られたことの恨みが原因になっているため、同情の余地は十分にあり。
また、ランが恋心を抱いているレイとラムが付き合った上、食い意地の悪さに愛想をつかし、諸星あたると婚約したラムに対し、さらに恨みを募らせることとなります。
仲良く思い出話に花を咲かせていたかと思うと、このような過去を思い返しては、急に逆上する二面性のあるキャラクターです。
名前 | クラマ |
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初登場タイトル | 女になって出直せよ |
『うる星やつら』ランキング6位のクラマは、からす天狗の姫のかわいい女の子。
原作の初登場は第19話「女になって出直せよ」
母星であるクラマ星には人型の男性がいないため、お供のからす天狗を従えて、はるばる地球へとやってきた一族の姫です。
カラスが翼を広げたかの髪型、赤い紅のおちょぼ口が魅力的。
からす天狗らしくウチワのように大きなヤツデを手にし、胸元の開いた大胆なコスチューム姿をしています。
優秀な子孫を残すのため、禁欲的な色男と出会うまでコールドスリープで眠り続けていたところ、ひょんなことから諸星あたるにキスされて目覚めてしまいます。
からす天狗の一族には、目覚めのキスをした男と契らなければならないという掟が存在し、クラマの理想像とかけ離れた諸星あたるを禁欲的な色男へ教育するため奮闘するポジティブな面もあります。
また、非常に面食いであり、強引に契りを結ぼうとする肉食系のかわいい女の子。
「一夜の契り」というフレーズは名言ですね。
名前 | 面堂了子(めんどうりょうこ) |
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漫画タイトル | 面堂兄妹!! |
『うる星やつら』ランキング5位の面堂了子は、面堂終太郎の妹のかわいい女の子。
原作の初登場タイトルは「面堂兄妹!!」
宇宙人が多数登場する本作において、ここで地球人として初のランクインです。
諸星あたるのライバル的な立ち位置である面堂終太郎の妹。
私立清廉女子大学付属女子中学校2年であり、ストレートの黒髪と和服が似合う美人。
大人びた容姿をしていますが、中身はイタズラ好きの女の子です。
退屈を苦手として、兄の面堂終太郎や水乃小路飛麿(みずのこうじとびまろ)に対して、好意があるがゆえ困らせてやりたいという、筋金入りのトラブルメーカー。
面堂終太郎の率いるマヌケでポンコツなサングラス部隊とは対照的に、有能な黒子部隊を従えて奔走します。
また、『うる星やつら』において、浮気性な諸星あたるに冷たい態度をとる女の子キャラクターばかりであるが、面堂終太郎を困らせたいという目的が一致しているため、面堂了子は好意的に振る舞う場面が多いです。
名前 | 弁天(べんてん) |
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初登場タイトル | いい日旅立ち |
『うる星やつら』ランキング4位の弁天は、福の神族のかわいい女の子。
原作の初登場は第10話「いい日旅立ち」
余談ですが、このサブタイトルは山口百恵のヒット曲「いい日旅立ち」から来ているものと思われます。
高橋留美子はヒットソングを引用してサブタイトルにすることが度々あり、この他にサザンオールスターズ「思い過ごしも恋のうち」やC-C-B「ないものねだりのI Want You」、ビューティ・ペア「かけめぐる青春」などがあります。
さて、弁天はランやおユキと共にラムの幼馴染みである宇宙人です。
福の神族である弁天は、ラム達鬼族と玉入れ合戦するエピソードで登場します。
黒髪を鎖で束ね、凛々しいモミアゲが印象的。
エアバイク流星号に跨り、男勝りで荒々しい性格の持ち主です。
腕っぷしが強く、不良と喧嘩することもあり、中学校時代はラム、おユキと共に伝説のスケ番として名をはせていました。
男勝りと言えば藤波竜之介とキャラクターが被りつつも、弁天は露出度の高いプロテクターを身にまとっていたり、諸星あたるに対して色仕掛けで挑発するなど、女性らしさも備えています。
名前 | 水乃小路飛鳥(みずのこうじあすか) |
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初登場タイトル | 水乃小路家の娘 |
『うる星やつら』ランキング3位の水乃小路飛鳥は、水乃小路飛麿の妹のかわいい女の子。
原作の初登場タイトルは「水乃小路家の娘」
面堂終太郎のライバルである飛麿の妹であり、面堂終太郎の許嫁。
日本のスポーツ業界を牛耳る公家出身の水乃小路家、その掟によって15歳となるまで、男性と一切関わることなく成長した箱入り娘です。
幼い頃から重装の甲冑を身にまとっていたため、木をなぎ倒すほどの並外れた怪力と200㎏もの甲冑を着けたまま走ったり飛んだりと凄まじい運動神経を持っています。
甲冑の中身は、ポニーテールがよく似合う可憐な美少女であり、水乃小路飛麿と同じく星型の瞳が特徴的。
いかつい甲冑を身に着けているけど実はかわいい女の子と言えば、あろひろし『優&魅衣』に登場する大矢藍(おおやあい)、当時エニックスのスーパーファミコンソフト『熱血大陸バーニングヒーローズ』のナーガを想起しますね。
特に、ケタ外れの怪力の持ち主である大矢藍とは接点が多いです。
水乃小路飛鳥の魅力としては、やはり15年もの歳月、男を知らずして育った世間知らずな点でしょう。
諸星あたるに迫られたことが原因で男性恐怖症となってしまいますが、水乃小路飛鳥の中で男と兄は別の生き物と認識をしているため、実の兄の水乃小路飛麿だけでなく、面堂了子の兄である面堂終太郎をも自身の兄と思い込み、絶対の信頼を置いています。
いわゆるブラコンであるわけですが、性別や兄妹といった概念が欠如しているため、水乃小路飛麿の寝床に潜り込んだり、一緒に入浴しようとしたり、世間一般からズレた行動をするのが可愛らしいですね。
名前 | 三宅しのぶ(みやけしのぶ) |
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初登場タイトル | かけめぐる青春 |
『うる星やつら』ランキング2位の三宅しのぶは、諸星あたるの幼馴染のかわいい女の子。
原作の初登場は第1話「かけめぐる青春」
友引高校に通う女子生徒であり、おかっぱ頭にセーラー服という、オーソドックスながらも清楚で女の子らしい外見をした諸星あたるの幼馴染。
ラムやサクラに比べると、背は少し低く、やや幼児体形であり、グラマーというよりはキュートな印象を受けます。諸星あたる曰く、独特な体形とのこと。
2年4組の男子生徒からの人気も高く、クラス内美女投票では第3位、ミス4組。
また、幸か不幸か、変態な仏滅高校の総番に言い寄られたり、人間のみならず悪魔や純情ギツネといった人外キャラクターから好意を寄せられることが多いです。
見た目は華奢な三宅しのぶですが、机や教卓を軽々と投げつける元祖怪力キャラクター。
『うる星やつら』連載当初は、諸星あたるとラムに嫉妬して机を投げつける程度でしたが、しだいにボートを投げたり、握力計を壊したりと、エスカレートしていきます。
特技として、3つの机を同時に空中で投げ受けする「お手玉」ならぬ、「お手机」があります。
このお手机、空想科学研究所によると、学校の机を8㎏、教室の天井を4mと仮定すると、投げ上げられる高さは1.6mが限界となり、0.54秒に1台ずつ発射せねばならないトンデモナイ特技らしいです。
さて、そんな三宅しのぶですが、彼女の視点で物語を追っていくと、『うる星やつら』がより味わい深い作品となります。
初期は諸星あたるの恋人、つまりヒロイン的な立ち位置として登場しますが、ラムの誤解により三角関係へと発展します。
ギャグ漫画なので、シリアスな展開になることはないですが、虫ピン一本もらったことがないことで怒ったり、諸星あたるに対してラムを拒絶しない心が分からないと吐露しています。
そして、面堂終太郎の登場や、諸星あたるとラムの恋愛ストーリーが積み重なるにつれ、三宅しのぶのヒロインとしての影はしだいに薄まっていきます。
第13話「系図」において、10年後にタイムスリップした未来が描かれているのですが、三宅しのぶと諸星あたるは結婚して子供を授かっています。
憶測ですが、短期連載時の初期においては、作者である高橋留美子は三宅しのぶがヒロインとして結ばれる結末を想定していたのではと思われます。
物語はこの出来事がなかったかのように展開していくのですが、終盤において運命製造管理局のエピソードで、諸星あたると三宅しのぶが結ばれる未来は数ある未来の一つでしかないことが、ようやく明かされます。
運命製造管理局員である因幡と共に「幸せな恋」を肥料とする時空の花を満開に咲かせるのですが、以後お互い想いを寄せる間柄となります。
高橋留美子は「これでしのぶにも明るい未来が見えた」と述べ、このエピソードが連載終了のきっかけとなったとされています。
名前 | 藤波竜之介(ふじなみりゅうのすけ) |
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初登場タイトル | 激闘、親子鷹 |
『うる星やつら』ランキング1位の藤波竜之介は、ボーイッシュなかわいい女の子。
原作の初登場は第147話「激闘、親子鷹」
浜茶屋(海の家。石川県・新潟県での呼称)でのエピソードで登場した後、友引高校2年4組へ転入してきました。
一人称は「おれ」で、言動が荒々しく、普段着も学ランにサラシ。一見すると、美少年にしか見えない風貌をしています。
サラシで胸を押さえているため、服を着ているとスリムに見えますが、女生徒の発言によると胸が大きくグラマーなプロポーションの持ち主です。
藤波竜之介を語る上で欠かせないのが、竜之介の父の存在でしょう。
浜茶屋を経営する父は、跡取りは男でなくてはいけないとの信念から、幼い頃から藤波竜之介を男として育ててきました。
その信念は並大抵なものではなく、主人公の諸星あたる、チェリーをはじめ、変態が数多く登場する『うる星やつら』の中でも頭一つ抜けている印象を受けます。他のメインチャラクターと違い、藤波親子の初登場が物語中盤であることもあり、連続したエピソードでそれまでの主要キャラがモブに回っているせいかもしれませんが。
セーラー服やブラジャーへの憧れから、手に入れようと画策する竜之介に対し、藤波竜之介の父はあの手この手で断固阻止したり、交渉を有利にするための手段として利用します。
親子で登場する場合、セーラー服やブラジャーを欲する藤波竜之介、それを阻止する父という構図がお約束パターン。
父を倒し、セーラー服を勝ち取ろうとする藤波竜之介が、健気でとてもカワイイですね。
諸星あたる達が竜之介のためにセーラー服を父親から奪ったこともあるのですが、タイマンの喧嘩で手に入れていないことから、自分の力で手に入れると拒否するシーンも印象的。
また、藤波竜之介は漫画にありがちな精神が完全に男というキャラクターではありません。
変態の父のせいで女の子として振る舞うことができずにいるだけで、女である自覚や憧れはちゃんとあるのです。
なので、男扱いされたり、間違われたりすると「おれは女だ~!」と怒ります。
荒っぽい性格は似通っていますが、女であることを活かして色仕掛けする弁天とも、やや系統が異なりますね。
ただ、生まれてから好意を抱いた相手が女性しかいないことに気づき、ショックを受けることもありました。
初恋は小学校時代の先生であったり、『うる星やつら』の作中では三宅しのぶに想いを寄せています。
そんなアンバランスな精神を持ち合わせている点も魅力のひとつですね。
言葉の意味を知らなかったり、世間常識に疎く、学力はあまり高くありませんが運動神経は抜群。
日頃から父に鍛えられていることもあり、作中でも上位に位置するのですが、父のみならず、水乃小路飛鳥、潮渡渚、コタツネコに負けているシーンがありますので、そこそこといった具合です。
世間常識の関しては、根が純粋なだけにホラ吹き者である父の影響が大きいですね。
幼少期からメチャクチャな知識を疑うことなく、信じ込み育ってしまったせいで、一般常識に欠けることがしばしば。
特に金銭感覚。
貧乏一家のため、藤波竜之介の感覚でいくと100円がすでに大金にあたります。
それにしても、高橋留美子の描く貧乏キャラクターは素晴らしいですね。
「高橋留美子、かわいい女の子キャラクターランキング・ベスト13」で紹介した『ザ・超女(スーパーギャル)』のマリスや『境界のRONNE』の六道りんね等、活き活きと躍動感に溢れています。
かわいい女の子キャラクターランキング・まとめ
この記事では、『うる星やつら』に登場するかわいい女の子キャラクター・ベスト9をランキング形式で紹介しました。
ランキングのまとめは以下となります。
順位 | 名前 | 初登場タイトル |
1 | 藤波竜之介 | 激闘、親子鷹 |
2 | 三宅しのぶ | かけめぐる青春 |
3 | 水乃小路飛鳥 | 水乃小路家の娘 |
4 | 弁天 | いい日旅立ち |
5 | 面堂了子 | 面堂兄妹!! |
6 | クラマ | 女になって出直せよ |
7 | ラン | 体育祭危機一髪… |
8 | サクラ | あなたにあげる |
9 | おユキ | お雪 |
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、素敵なよりみちライフを。