小説の書き方

【小説の書き方】題材と舞台を設定する3つのアイデア

【小説の書き方】題材と舞台を設定する3つのアイデア
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こんにちは、宮比ひとしです。

この記事では、小説の書き方として題材と舞台を設定する3つのアイデアをご紹介します。

 

こんな人におすすめ

こんな人におすすめ

 

小説を執筆する上で重要となるのが題材舞台をどうするのか、という点です。

これが定まらないことには物語は進行しませんが、自由であるがゆえに決めるのが難しいですよね。

 

「特定の職業を題材にした物語を書いてみたいけど、どんな仕事にすればいいか分からない」

「恋愛ジャンルに挑戦したいけど、舞台設定が思いつかない」

こういった悩みってございませんか?

 

そんな悩みを解決するための、題材と舞台を設定するアイデアを解説します。

 

1.体験を題材や舞台にする

1.体験を題材や舞台にする

 

ひとつめのアイデアは、自分の実体験を小説の題材や舞台にすることです。

 

今まであなたが生きていて感じてきたことを小説にするのです。

喜んだり、怒ったり、哀しんだり、人が持つ感情のことを喜怒哀楽といいます。

恋人ができて嬉しかったり、仕事で理不尽なことで注意されて怒ったり、家族が亡くなって哀しかったり、そんな喜怒哀楽の中で人は生きているのです。

 

あなたが体験してきたなかで、心を深く揺さぶられたことは何だったか思い返してみてください。

パッと思いつかなくても、アルバムを見返したり、通っていた学校を訪れたりすれば「あの頃はこんなことが楽しかったな」「こんなつらい思いしたな」という経験があるはずです。

思いついたそれが、きっと題材の種となるでしょう。

 

普通の人が体験しないような深いエピソードほど重みが出ます。

作家のなかには人生経験豊富な人が多いのもそのためです。

自分の過去や秘密は人に知られたくないものですが、喜怒哀楽が大きかった体験ほど小説としての深みが出るため、カミングアウトする勇気も必要です。

 

実際の小説を例にすると、以前に紹介した三島由紀夫『仮面の告白』があります。

自身の体験からくる自叙伝的な小説とされ、少年から青年期にかけて同性愛に悩み苦しむ主人公の物語となっています。

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思いついた題材を客観視してみることも大切です。

自分にとって、つらい経験だとしても一般の人にとってはそうでないことも多々あります。

人は成長の過程で物の捉え方が変わることもあります。

受けた感情と一般的な感覚があまりに乖離が生じていると共感できません。

 

そういった場合は、その体験エピソードを膨らませましょう。

小説は事実である必要はないので、物語として成り立てば、変化させたり、大袈裟にしてかまわないのです。

 

まとめ

・喜怒哀楽のあった体験を思い返す。

・カミングアウトする勇気。

・客観視する。

・エピソードを膨らませる。

 

2.好きなことを題材や舞台にする

2.好きなことを題材や舞台にする

 

ふたつめのアイデアは、好きなことを小説の題材や舞台にすることです。

 

誰しも興味のあることや得意なことは、実際にやってみたり、本を読んだりして自然と知識を身につけています。

そういった人並外れたオタク知識を活かすのです。

知らない世界というのは、それだけで人の知的好奇心を刺激します。

例えば、旅行が好きならガイドブック要素を含んだ紀行小説、戦国時代が好きなら歴史小説といった具合に深い知識が披露できる題材にするといいでしょう。

 

好きなことでしたら何でもかまいません。

音楽や絵画、スポーツ、美容、アウトドアなどありとあらゆる分野が小説の題材となります。

 

実際の小説を例にすると、以前に紹介した道尾秀介『鬼の跫音』の中にある『犭(ケモノ)』があります。

刑務所で作られた椅子に込められたメッセージから事件の真相を求めて旅に出る話ですが、エッセイ集『プロ三ナード』によると、道尾秀介さんは「金田一シリーズ」の事件現場をめぐる旅が好きだったとのことです。

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また、好きな分野の知識を深めるために書物やインターネットを活用すると良いでしょう。

先人の時間と労力の賜物であるこれらには、数々の知識や情報が詰まった宝庫のようなものです。

インターネットで検索すれば、手早く必要な情報を得ることも可能です。

 

まとめ

・好きな分野で豊富なオタク知識を活かす。

・書物やインターネットで知識を深める。

 

3.今までの仕事を題材や舞台にする

3.今までの仕事を題材や舞台にする

 

みっつめのアイデアは、今までの仕事を小説の題材や舞台にすることです。

 

社会人だとしたら何かしらの仕事に就き、それに伴った多くの経験をしています。

業種や職種によって、就業時間や給料、人間関係、トラブル、権力闘争など様々な特徴があります。

自分自身が働き、多くの時間を費やしたから知りえた専門的な知識や技術、業界内の悩みや裏事情。

こういったものは一般人では知りえないからこそ面白く、題材となります。

 

実際の小説を例にすると、以前に紹介した池井戸潤『オレたちバブル入行組』があります。

粉飾決算に対応する銀行員の物語ですが、作者である池井戸潤さん自身の仕事経験をもとに書き上げました。

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とくに、仕事での成功談、失敗談はストーリー展開としても題材としやすいでしょう。

例えば、困難を乗り越えて成功させたビジネスプロジェクトの話、失敗ばかりの新入社員が成長する話など。

こういった物語上の起伏があると、読者にとってもハラハラしたり、感情移入しやすいからです。

 

まとめ

・働いた経験のある業界や職種。

・特有の特徴(就業形態、人間関係、トラブル、権力闘争など)

・成功談、失敗談を活用する。

 

 

以上、小説の書き方として題材と舞台を設定する3つのアイデアをご紹介しました。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

それでは、素敵なよりみちライフを。