こんにちは、宮比ひとしです。
本日はあだち充の『ナイン』を「下着ドロボーしちゃいそうな時に読む野球漫画」として紹介します。
下着ドロボーしちゃいそうな時に読む野球漫画
この世知辛い世の中。
ただでさえ、ストレスが堪ると言うのに、親からやりたいことを反対されたとしたら、どうでしょう。
いっそうストレス堪っちゃいますよね。
悶々としちゃいますよね。
ありあまるパワーと情熱。
好きなことに打ち込めなかったとしら、下着ドロボーしたくなっても仕方ない。
いや、うそうそうそうそ。
ストレス堪ってたとしても、下着ドロボーは駄目です、ゼッタイ。
犯罪です。
親には反対する事情があり、それでもやりたいことがあると葛藤してしまうことってありますよね。
青春時代は短く、その時代だからこそやって良かったと思えることもあります。
逆に、やりたいことができないと、一生後悔するかもしれません。
さて、そんな「下着ドロボーしちゃいそうなときに読む野球漫画」を紹介します。
本日のよりみちコミックはこちら。
『ナイン』
作者…あだち 充(あだち みつる)
ジャンル…スポーツ、青春、ラブコメ
ボリューム
難易度
『ナイン』登場人物
新見 克也(にいみ かつや)
中学陸上の短距離記録保持者である野球部員の主人公
中尾 百合(なかお ゆり)
青秀高校野球部のマネージャー
唐沢 進(からさわ すすむ)
克也の友人であり、中学柔道県大会の個人優勝者の野球部員
倉橋 永二(くらはし えいじ)
全国中学野球大会優勝投手だった高校生
『ナイン』あらすじ
青秀(せいしゅう)高校に入学する新見克也と友人の唐沢進。
野球部の試合見学の途中、電車内で女性が痴漢される瞬間を目撃した二人は、助けようとするもその女性は睨んで痴漢を撃退する。
球場に到着すると、電車内で見た女性と痴漢がいた。
その痴漢の正体が、全国中学野球大会優勝投手の倉橋永二だったことに気がつく。
しかし、いまの倉橋に中学時代の輝きはみられなかった。
試合は青秀高校のコールド負けだった。
中学陸上の短距離記録保持者である新見と、中学柔道県大会個人優勝者の唐沢は、運動部の弱い青秀高校にがっかりとしていると、痴漢を撃退したほどの女性が涙を流していることに衝撃を受ける。
彼女の悲しむ顔はみたくない、絶対に笑顔が似合うからとの理由で、新見は野球部に入部することを決心した。
彼女の名前は中尾百合。
青秀高校野球部のマネージャーだった。
そんな高校生活が始まる頃、新見は下着ドロボーを発見する。
捕まえると、犯人は倉橋だった。
問いただすと、倉橋は野球を続けることを親から反対されていると打ち明け……
『ナイン』作者
あだち 充(あだち みつる)
1951年2月9日-
群馬県伊勢崎市出身
漫画家
群馬県立前橋商業高等学校に在学中、「COM」の新人賞で『虫と少年』が佳作2位に選ばれる。
兄であるあだち勉の勧めもあり漫画家を志し、1970年に「デラックス少年サンデー」にて『消えた爆音』でデビュー。
当時は原作ありの作品であり、劇画調の少年漫画や少女誌などで活動。
1978年に初となる原作なしの作品である『ナイン』を発表し、少年誌での少女漫画の雰囲気を取り込んだことが評価される。
以後、スポーツを題材にしたラブコメ漫画を中心に「週刊少年サンデー」などで執筆。
代表作…『タッチ』『みゆき』『H2』
『ナイン』まとめ
あだち充の初期作品であり、『タッチ』『みゆき』の原点ともいえる作品であります。
高校野球に新見と百合のラブコメといった、もはや伝統芸的な展開。
青春要素がふんだんに盛り込まれています。
個人的には『タッチ』や『H2』に比べ、ストーリー展開の粗削り感はいなめないんですが、そこがまたリアルな高校生活っぽくて魅力を感じます。
ラストシーンなんて、胸がこうグッときますね。
そして、このブログで取り上げたように野球ができないストレスから痴漢や下着ドロボーまでしてしまう倉橋の人間ドラマが光ります。
これ、この時代だからこそ許されたキャラですよね。
下着ドロボーキャラは現代だと没扱いになりそう。
野球を禁じられた倉橋。
高校生という限られた期間に好きなことに打ち込みたいと思いますよね。
けれど、野球よりも勉強していい大学出た方が社会人になったとき有利であり、息子にツライ思いをさせたくないという親の気持ちも分かります。
そんな倉橋に新見たちはどうするのか。
さらに、新見の父親が倉橋の父親に言うセリフが心に響きます。
以上、「下着ドロボーしちゃいそうな時に読む野球漫画」として『ナイン』を紹介しました。
興味が湧きましたら、ぜひ手に取って読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、素敵なよりみちライフを。